今日は雨。天気予報では午前中ぱらつく程度で、午後は本降りとの話だった。
朝予定通り車で40分ほどの個人宅の現場に向う。途中強く降り出したけど、半日がんばるつもりでそのまま現場到着。奥さんと挨拶もそこそこに、カッパを着込んで早速作業開始。熊谷君はサルスベリやツゲの手入れ。佐藤君はマツの手入れ。俺はマキの枝抜きから入る。このお宅は俺の独立当初からかわいがってもらい、俺に好きなようにやらせてくれる数少ないお客さんのひとつ。もう12年になる。
横浜市内では敷地が100坪あれば屋敷。長男世帯も隣に境無しであり、併せれば160坪はあるだろう。そこに大きなヤマモモやウメ、ザクロ、モミジなどたくさん植わっている。
冷たい雨の降りしきる中、マキの枝抜きをしながら、ずーっと考えにふけていた。
俺の植木屋としてのこの17年間をひとつずつたどりながら考えていた。
昨夜ある庭師のブログに偶然遭遇し、衝撃を受けた。久しぶりだった。
この歳になって、俺はそうそう衝撃を受けることはない、そんな影響力のある奴はそうはいない、みたいに思っているところがあったし、そんなことも別に考えてもいなかった。
そんな衝撃を受ける感情自体を忘れてしまっていた、と言った方がいいのかな。
20代前半の修行時分の熱かった感情が思い起こされた。
2年位前から自分が考えていたこと。少しずつではあるが実行に移してきたつもりの自分に、今後かなり背中を押すものとなるだろう。
迷いはある。独立当初の12年前とは環境が違う。引きずるものも増えた。
「続ける」ということの厳しさと大切さをいつの日からか履き違えていた。いや忘れていたのか・・。
例年より思い切った今朝のマキの枝抜きは、俺の今までと大いに重なって、冷たい雨の中にもかかわらず、吹っ切れたすがすがしい仕上がりになった。