昨日今日と、高校の同級生の女の子のご実家の作業をしていた。門かぶりの立派な松がある。2~3年位前から作業させてもらっている。ようやく俺の好きな「芽の揃った松」になってきた。
滝組、枯れ池もあって、しっかり庭が作ってある。
同級生のおばーちゃまがお茶など色々と世話してくださる。お母様もお話の上手な気さくな方です。同級生はやはり今時珍しい、スレてないお嬢様です。昨日の朝久しぶりに会いましたが、お嬢様は健在でした。
今日の夕方、地元の杉崎さんの植木畑にシャクナゲを買いに行ってきた。先月お母さんが亡くなって、お父さんも肩落としてるだろうなと思いながら行ってみた。
広い畑の中をさがしていると、親父さんはひとりでカシの木の手入れをしていた。
「この間はどーもすいませんでした。」と通夜の礼を言う親父さん。
「この度はどーも突然で・・。」
シャクナゲのところまで歩いて、一緒に掘って、根っこを巻いてトラックに積み込んだ。
幅高さ共に1メートル位ある立派なシャクナゲ。お父さんはシャクナゲが好きなんだな。良いシャクナゲがたくさんある。俺も好きだし。
「お父さんひとりじゃ畑大変だね。」
「そうだなー、右腕もぎ取られたような感じだよ。いっつもおっかー一緒だったからな。」
「お母さんおいくつだったの?」
「72だよ。」
「若かったね。あの怪我さえなかったら死ぬこと無かったんでしょ?」
「そーだよ。どこも悪いとこなかったからな。」
「残念だね、本当に。」
話している親父さんの目をみたら、少しうるんでいる。俺も少しのどが熱くなった。
「白菜持ってくか?」と親父さん。
「ちょうどいいや、今年うまくできなかったから。」と俺。
包丁で余計な葉っぱを切り落としてくれながら、
「大根は作ってんのか?」
「作ってる。」
「ニンジンは?」
「作ってない。」
「じゃーこれ。」って土のう袋に入ったニンジンを差し出す。
「畑は全部おっかーがやってたからな・・・。」
初秋にお母さんが種をまいた野菜を今収穫しながら、いっつもそばにいたはずのお母さんを思い出してるんだろう。
白菜とニンジン大事にいただきます。